2.たくさん食べたら褒められる家
久保さんの実家は、兵庫県の北部で、自宅でお米を作ったり野菜を育てたりしている。お祖父さんの代まではそのお米や野菜を売っていたそうだが、お父さんの代になって、それは辞めた。よく聞く話だが、農協や田舎ならではの付き合いといったしがらみから開放されたかったそうだ。
だから今は、お父さんが農業を楽しみながら家族の食べる分くらいを無農薬で作られていると聞いた。
チャルカの店にカフェが併設されていた頃は、実家のものも一部使っていたという。そんなお父さんのもと育った久保さん。
久保:たくさん食べたら褒められる家でした。お米もたくさんあるし、外へ食べにいった時でも、頼みたいものは何を頼んでもいいけど、頼んだものは残さず食べなさいよって。結局、最後は泣きながら、食べることになったり(笑)。そこから、欲張ったらダメなんだってことをちょっとずつ学びました。
と、とても楽しそうに話す久保さんの食いしん坊はそんな小さなときからの筋金入りなのだ。
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