連続格子でつくる印象的なアプローチ 伏見納所
伏見地区に立地する中層団地である伏見納所団地。伏見地区の歴史性や個性的イメージをしのばせる、アプローチの改修を行いました。改修では、新たに加える要素として、連続した格子の設置、伏見地区の屋根瓦、漆喰壁、酒蔵の色調などをベースとした色彩計画を実施しました。
庇はタイプに合わせた2パターンの改修としています。
~無機質な金属庇を風景に馴染ませる~
存在感のある既存の金属庇を生かし、ゲート感の出る演出を施しました。エントランスを取り囲む庇を、外壁と同色のグレーでまとめることで、団地の緑に融和し落ち着いた印象のアプローチに。
After
Before
グレーの金属庇に袖壁小口のポップな色合いが映えます。
~外壁の色調と調和する庇~
突き出した庇や袖壁に個性があるものの、目立たない印象であったアプローチ。エントランス庇と、外壁に沿って縦に伸びる袖壁とを、同色のグレーとすることで門構えを創出。また格子にアクセントカラーを加えることで、特別感のあるエントランス空間としました。
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~伏見地区の歴史を感じさせる連続格子~
単調な外観にリズム感をつくり出すよう、連続格子を設置。格子部分には劣化しにくいアルミを使用しています。
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アプローチごとに異なったアクセントカラーで連続する階段室空間に個性を彩ります。
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エントランス正面には、住棟・住戸番号サインが表示された半透過パネルを設置。枠は溶融亜鉛めっき調の塗装で、建物になじむ質感に。パネルは浮白色にすることで、郵便受けの目隠しとなる働きをしています。
アプローチ廻りの植栽も住棟ごとに異なり、様々な風景が楽しめます。
ポンプ室のまわりもエントランスと同じデザインの格子が施され、統一感のある景観となっています。
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Photo : Ai Hirano etc