[あるミュージシャンの小宇宙]
第二話 昼は黒門市場の雑踏にまぎれ
“浪速の台所”などと形容されることもある黒門市場。
その店と店の間を抜けていった場所に
リシュウさんの暮らす文化住宅があります。
街なか、という表現では追いつかない、
商店街ど真ん中にある、リシュウ邸に迫ります。
[リシュウさんへのインタビュー 2]
―今の住まいはどうやって見つけられたんでしょう。
「普通の不動産屋さんですよ。とにかく味園の店に近くて、寝れたらいいって感じで条件を伝えたら、ちょうどいいところありますと紹介されました」
ー立地もそうですけど、間取りも不思議ですね。
「かっこいい言い方をしたらメゾネットですね(笑)」
ーあの佇まいからは「メゾネット」という言葉を思いつきませんでした(笑)。
「そうなんですよ。建物内でも、たぶん僕のところだけが違う間取りなんです。周りの部屋は、商店街の店の控室や生け簀として使われていたりします」
ーちなみに、その前はどんなところに住まわれていたんでしょう。
「今里筋の針中野にある、わりと広い部屋だったんですけど、味園から自転車で3−40分かけて通ってたんで、面倒くさいからだんだん帰らなくなってしまったんです。その前は、島之内にあるシェアハウスというか、寮みたいな部屋。そこも相当、変な部屋でしたね」
ーメゾネット、シェアハウス…呼び名は同じでも、そのリアルな姿はきっと多種多様なんですよね。
出演:岡澤理秀
音楽:クスミヒデオ、松野泉
撮影:高橋明大
音声・編集:高橋明大&西尾孔志
監督:西尾孔志&高橋明大(チーム孔明)
協力:味園ユニバースビル、上田伝夫