4. 炊飯器はもう要らない

木村家は、炊飯器を6年前に捨てた。
「これがめっちゃ場所とるわ!」と処分することとなったそう。
炊飯器自体、コンパクトとは言い難いサイズとフォルムなのに加えて、ふたを開けるため、蒸気を逃がすための空間を考慮する必要がある。
にも関わらず、ご飯しか炊けない…という汎用性のなさ。
限られたスペースの中で考えると、確かに、邪魔なものにも思えてくる。
それでも炊飯器の保温やタイマーの機能は、便利では?
しかし、緑さんが選んだのは便利さよりもスペースだった。
6年前から、ホーローの鍋で炊き始め、朝早く起きて子どもたちのお弁当のためにごはんを炊く生活が数年。
家族も自然に受け入れ、今では、家族みんな鍋で炊くことができる。
この家では、それが当たり前かのように文句のひとつも出ない。
これも足るを知るのひとつなのかもしれない。
→5. 勝手にお持たせへつづく