景観とともに記憶を引き継ぐ
サンヴァリエ春日丘では、リユース(再利用、再活用)をテーマにまちづくりをおこなっています。
団地のシンボルであったスターハウスを受水槽室として利用したり、
既存のフローリングを再利用したり、従前の建物形状を継承したり…
リユースする材料は実に多岐にわたっています。
環境的な視点から、これからリユースは重要になってきます。
団地の景観を引き継ぎつくと共に団地の記憶も引き継ぎます。
~スターハウス~
従前の春日丘団地は、約730戸の団地として建設され、昭和35年に入居開始。
23棟の階段室型住棟と3棟のスターハウスで構成されており、
スターハウスは、景観のアクセントとなるとともに、団地のランドマークになっていました。
建替にあたり、象徴であったスターハウスを利活用することにより、団地や街の記憶として将来に残しています。
改修後の外観
従前の外観
スターハウスは昔も今も春日丘のシンボルです
~住戸プラン~
1階(受水槽・ポンプ室)平面図
改修前・基準階平面
~素材のリユース~
旧集会所で使われてた床材(ブナ)に再加工を施し、新集会所の床材として再利用しています。
収集された旧集会所の床材
建替え後の集会所のリユース床材
シンボリックな団地銘板は、補修することでオブジェとして活用。
補修された団地銘板は、団地の入り口のオブジェに。
旧団地銘板
~場所の記憶の継承~
サンヴァリエ春日丘は、旧春日丘団地の配置を踏襲し、出来るだけ同じ位置に住棟を配置することにより、まちの風景・記憶を引き継ぎます。
建替前、スターハウス住棟がアクセントなり、団地全体のランドマークを担っていました。
建替え後の計画も同位置にアクセントとなる住棟を配置し、新しい春日丘団地のランドマークとして位置づけ、
本来備わっていた場所の記憶を継承します。
~デザインのリユース~
■まちのデザインのリユース
周辺環境と調和するため、まちのデザインをモチーフとして、
サンヴァリエ春日丘のデザインを行いました。
専用庭の塀
まちの板塀
専用庭の塀・集会所屋根
まちの瓦
■従前団地デザインのリユース
団地の記憶を引き継ぐため、従前団地のデザインをモチーフとして、サンヴァリエ春日丘のデザインを行いました。
共用廊下パイプシャフト壁・バルコニー手摺壁
従前の給水塔デザイン
手摺壁
まちのブロック塀