Design

団地の環境、空間、色彩、カタチ…。団地の”デザイン”には面白さがつまっています。

団地のデザインには 面白さがつまっている

「ひと」と「ひと」とが出会う緑空間の創出 香里D51

ゆったりとした時間が流れる緑豊かな香里団地の中に、ひときわ目を引くランドマークが誕生しました。今回の舞台となる香里D51では、EV設置に合わせ住民の皆様と対話しながら、外壁やエントランス、屋外空間などのリノベーションを実施し、魅力的なソト空間をつくり上げました。住民のとっておきのソト空間を紹介します。

~香里D地区のランドマークらしくシックな装いの外観~
白をベースカラーに、グレーをアクセントにした落ち着いた印象の住棟。
建物全体を、元のベージュから白をベースとすることで、住棟全体を明るい印象としました。建物と外部空間の境界にはグレーのラインを施すことで、ベースの白が際立ち、建物全体が、すっきりとシャープな外観に生まれ変わりました。建物外壁に刻まれた「D51」のサインが目印です。

After 外観


Before 外観

 

~香里バス停の目の前で、住民を温かく出迎える住民お手製の花壇~
花壇は「デゴイチガーデン」と名付けられ、住民の皆さんが大切にお手入れをしています。花壇看板は、住民の皆様の手作りです。

 

~愛着の感じる小道がお出迎え~
バス停からエントランスにつながる通路には、家路で季節ごとの花が楽しめるよう、草花に囲まれた小道を整備しました。エントランスまでの花壇を曲線状の曲がりくねった形状にすることで、小道を散歩しているような気分にしてくれます。

 

~ほっと一息つきたくなるエントランス空間~
エントランスの入り口には、木製のボックスをはめこみ、エントランスのゲート感と、領域性をつくり出しました。
また、エントランス空間にはベンチが設置され、住民の憩いの場に。みんなで大事に育てた花壇を眺めながら、今日も自然と住民同士のおしゃべりが聞こえてきます。

 

~ルーバーとレンガ、木でおしゃれなエントランス~
この建物の住棟番号がD51であったことから、昔日本で多く走っていた蒸気機関車(愛称デゴイチ)のナンバープレートをモチーフに、住棟サインをデザインしています。

天井には新たにルーバーを配置しています。既存の天井より下げた位置にすることで、天井が高く落ち着かない空間が、ほどよい高さで落ち着く空間となりました。またルーバーが天井部の配線を上手く隠す役割も担っています。

以前は自転車置き場としても使われていたエントランス空間に仕切りを設け、空間を切り分けることで、落ち着くスケール感のエントランス空間を構築。デッキには再生木を使用し、優しい質感となっています。

集合郵便受けは木のぬくもりを残しつつ、黒い縁で囲いをつくり、スタイリッシュな印象かつ領域感も創出。耐震ブレースは柱と同色の白色にすることで存在感をおさえています。

EVホールとエントランスにおける人と自転車の動線を分離するために、自転車置き場を集約。

また、ピロティ空間とエントランス空間の間にはレンガウォールを設け、入口を小さくすることで、大空間であるピロティと、人の滞在するエントランス空間との場所性の区別が出るような仕掛けとしています。

 

~夜はあたたかいあかりで住民を出迎える~
あかりによって昼の雰囲気とは変わったサインがお出迎え。ライトがD51のサインを際立たせています。

暖色の照明が夜のエントランスを演出しています。

夜はレンガにライトが当たり、昼間とは違ったエントランスの雰囲気が楽しめます。

お昼のシックな装いの外観とは変わり、夜は住棟全体にあかりが灯り、穏やかな印象の外観に変化します。夜のバス停からも立派に映えるランドマークです。

 

 

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