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  • 週替わり みんなの日記 宇加治志帆さん (アーティスト/Fool’s journey)~前編~

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大阪生まれ。二世帯住宅の実家にて、亡き祖母の暮らした部屋をアトリエ兼部分的な住居としつつ、アクセサリーと服、美術作品を作っています。
https://gushanotabi.wordpress.com

5月20日(日)

来月コンサートを聴く五嶋みどりさんの演目に入っているので予習しようと、メンデルスゾーン弦楽四重奏曲第2番イ短調Op.13をかけ、朝からアクセサリーの納品準備。2時間かけて北白川「ちせ」へ。芦田尚美ちゃんの個展で茶碗を購入する。正月に茶碗が割れてからずっとカフェオレボウルみたいな器でご飯を食べていたが、これで茶碗のある生活がまた始められる。店主の谷内さんとは同窓でアクセサリー作家という共通項もあり色々と話が弾む。谷内さんに教えていただいたバスで移動しGallery PARCでの守屋友樹さんの個展へ。守屋さんの写真に写っている植物の話から、冬に行った神戸の森林植物園の池がよかったことを話すと、守屋さんからは奈良の志賀直哉旧居を勧めていただく。梅雨の頃に行くのが特に良いそう。芸術センターへ移動し、「ニューミューテーション」展を鑑賞するともう日が暮れた。前田珈琲で夕食をとり、地下鉄で九条へ。ホテルアンテルーム京都にアクセサリーを納品。JR京都駅まで歩き、電車で大塚英志「人身御供論―通過儀礼としての殺人」を読みながら帰阪。

5月21日(月)

朝、尚美ちゃんの茶碗で納豆ご飯。床の拭き掃除で一昨日落とした縫い針を見つける。ネックレス制作用のチェーンをネットで発注。
スーパー隣接のTSUTAYAで「バグダッド・カフェ」と「裸足の季節」を返却。スーパーが10%引きの日なのでオリーブオイルなど買い込んだ。帰宅し、数年ぶりにモンステラを植え替える。根が鉢の底からはみ出していた。アクセサリーの土台を制作しながら義弟に借りたロバート・ワイアットの”Rock Bottom”を聴く。夜、引換証を持ってセブンイレブンで11月にある内田光子のピアノリサイタルのチケットを購入。薬局でオレンジジュースと納豆と茹で蕎麦2袋とラップを買った、全部で289円。

5月22日(火)

市内の知的障害者施設で創作活動の講師。Kさんに初めての模写に挑戦してもらう。持って行ったHilma af Klintの画集から好きな絵を選んでと言うと、レインボーカラーの絵を選んでいた。レインボーカラーを好む傾向は、これまでに出会った自閉症の人たちの幾人かに共通してみられる。地下鉄の路線とそれを表す色との関係性を好む傾向などとも繋がる気がするのだが、何らかの規則性を持つものが彼らにとって重要なのではと推測する。Kさん、原画には無いハートの図形を描き加えたり、色を替えたりして独自のアレンジをしているのが意外で、嬉しい。「今年7月に富士山が噴火する」と言っているAさんは、溶岩が流れ出す山と新幹線のある光景を紙粘土で制作していて、今日は色塗り。「私の携帯でよければ火山の写真を見たりもできますけど、どうします?」と尋ねてみたら、「あ、あ、あ、頭の中に、あるので、だ、だ、大丈夫です」とのこと。至極真っ当な答えだと思う。ホームセンターに寄り、大きなダンボール箱や接着剤など買う。帰宅してアクセサリーの土台制作。Hirotaka Shirotsubakiさんのアンビエントを聴く。夕暮れによく合うと思う。

2018年4月1日にスタートしたリレー日記です。1週間単位でさまざまな方に暮らしの日記を執筆いただいています。

カリグラシコラム

そのことを仕事にしている人もいれば、普段の暮らしの中でモヤモヤとした思いが浮かんでいる人もいる。借り暮らしにまつわる意見や考えを、さまざまな人たちが自由なスタイルで綴ります。

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