8.顔の見える器
知香さん曰く「かわいそうなくらいある」という服部家の器。
それは、ふたりで使い切れないくらいの数の器があるということ。
だけれども、その数にはちゃんと理由がある。
滋樹人と出会った以上、作品を味わいたい。
クリエイティブユニット・grafの代表として、地域、企業のブランディングやさまざまな企画、プロダクトの制作を行う中で、日々、必然的に多くの作り手と出会う。
そんな毎日の積み重ねが、文字通りキッチンの棚に積まれている。
知香全然使っていないのを割ってしまったことがあって、それを黙っていたんです(笑)。
でもある日突然、「あの器どこいったん?」って。
数は多くて無造作な扱いに見えるけど、ちゃんと覚えている。
作り手と会い、コミュニケーションを取って購入した器の数々は、過ごした時間と共に記憶に定着する。
なくなると記憶の隙間のようなものを感じるのかもしれない。
そんな服部さんの数ある器の中からいくつかを紹介する。
圧倒的に手仕事を感じさせる器が目立つ。
→9.ドムス香里に住む理由へつづく